よく乗る人も、
そうでない人も、
集える場に。

2020.10.27

カーケア

オールシーズンタイヤとは?価格や寿命、燃費は?夏・冬用との比較も

夏用タイヤと冬用タイヤの両方の特長を併せ持つオールシーズンタイヤ。最近目にする機会が増えたものの、その性能や夏用・冬用タイヤとの違いについて詳しく知らない方も多いのではないでしょうか? この記事では、オールシーズンタイヤの特徴や近年注目される理由、デメリットをご紹介します。居住する地域や車の使用目的によって、使い勝手が異なりますので、購入を検討される際にはガソリンスタンドやタイヤ販売店にご相談ください。

2020.10.27

1.オールシーズンタイヤとは?夏用・冬用との違いは?

オールシーズンタイヤとは、夏用や冬用タイヤと比べてどのような特徴があるのでしょうか? まずは、オールシーズンタイヤの基本的な特徴についてご紹介します。

 

一年を通して利用できるタイヤ

オールシーズンタイヤとは、冬でも利用できることから気温が低くなる時期に履き替えが不要で、一年を通して利用できるタイヤです。

 

本来、夏用タイヤは、気温が低くなる冬には走行中にスリップする危険性があるため、冬用タイヤへの履き替えが必要です。一方で、オールシーズンタイヤは、冬用タイヤのように深い溝で雪をしっかりと噛むので、雪が積もった路面でもスリップせずに走行できます。

 

オールシーズンタイヤの構造

 

夏用タイヤとは、ノーマルタイヤサマータイヤとも呼ばれ、日本では冬用以外の一般的なタイヤを指します。国産乗用車の新車のほとんどに夏用タイヤが採用されています。冬用タイヤとは、ウインタータイヤとも呼ばれ、積雪した道路や凍結路を走行できるタイヤです。代表的なものにスタッドレスタイヤスノータイヤなどがあります。

 

オールシーズンタイヤの寿命や価格相場、燃費への影響については、以降で詳しく解説します。

 

寿命は3〜4年程度 

オールシーズンタイヤは、利用開始から3~4年が交換の目安と言われています。ただし、走行状況によって磨耗の程度は異なるため、タイヤの状況を都度確認するようにしましょう。

 

確認するときのポイントは、夏と冬で磨耗の基準を切り替えることです。夏用として使用する場合は、スリップサインが現れたときが交換のタイミング。一方、冬用として使用する場合は、溝の深さが50%以下になると露出するプラットフォームが現れたら交換が必要です。

 

 

価格相場は4本で3万円〜10万円程度

オールシーズンタイヤの価格は、4本で3万円~10万円程度と幅広い価格帯となっています。タイヤの種類やサイズ、メーカーによって異なり、中には10万円を超えるものも。詳しくはタイヤ専門店やカー用品店などに問い合わせて確認してみてください。

 

なお、料金体系はさまざまで、タイヤ1本単位のものから、タイヤ4本分と取り付け費用、タイヤ廃棄費用がセットになったものまで、店舗によって異なります。交換の仕方に応じて自分に合った料金体系を選ぶと良いでしょう。

 

燃費は夏用に比べると劣る場合も

オールシーズンタイヤの燃費は、夏用タイヤに比べると劣る可能性があります。これは、一般的には夏用タイヤよりも柔らかい素材のゴムが使用されるため、転がり抵抗が増えることが原因です。ただし、オールシーズンタイヤの中には、転がり抵抗を抑えた低燃費性能を持つタイヤもあります。燃費への影響が気になる場合は、燃費性能が高いものを探してみると良いでしょう。

 

2.オールシーズンタイヤが注目される3つの理由

オールシーズンタイヤは、欧米を中心に利用者が増えており、日本でも取り扱うメーカーが増えてきています。ここでは、オールシーズンタイヤが注目される以下の3つの理由について見ていきましょう。

 

オールシーズンタイヤが注目される3つの理由
  • (1)急に気温が下がった・積雪した日でも走行が可能
  • (2)夏用・冬用タイヤの保管スペースが不要
  • (3)タイヤ交換の手間、費用が抑えられる

(1)急に気温が下がった・積雪した日でも走行が可能

オールシーズンタイヤが注目される1つ目の理由は、冬用タイヤとしての機能も兼ね揃えているため、急に気温が下がった、あるいは積雪した日でも走行できることです。

 

夏用タイヤを履いたままでは雪が溶けるまでは走行できないことが多く、突発的な天候の変化によって急に車が利用できなくなるトラブルが起こります。オールシーズンタイヤはこういった突発的なトラブルに備える方法の一つとして期待されています。特に、温暖な地域や都市部などでは一年に数える程しか積雪しないため、オールシーズンタイヤを履いておけば十分備えられ、冬用タイヤへの履き替えが不要になります。

 

それでは、オールシーズンタイヤはどれくらいの積雪まで対応できるのでしょうか? 以下の夏用・オールシーズン・スタッドレスタイヤの雪道での対応力を比較した表で見ていきましょう。

 

  夏用(ノーマル)
タイヤ
オールシーズン
タイヤ
スタッドレスタイヤ
(冬用タイヤの一種)
雪がシャーベット状の
路面
×
雪が軽く降り積もった
路面
×
雪が踏み固められた
路面
×
凍結路(アイスバーン) × ×
高速道路の冬用タイヤ
規制区間
× ※1 ※2

※1チェーンを装着すれば走行可能
※2スノーフレークマークのあるタイヤは走行可能

 

オールシーズンタイヤは、基本的に凍結路(アイスバーン)以外の雪道には対応しています。また、高速道路の冬用タイヤ規制区間は、スノーフレークマークのあるタイヤであれば走行可能です。スノーフレークマークとは、寒冷地でも性能を発揮できることを示すマークで、詳しくは「【コラム】オールシーズンタイヤを選ぶときの注意点」でご紹介します。

 

夏用タイヤは基本的にはどの雪道にも対応していません。ただし、チェーンを装着すれば雪道や高速道路の冬用タイヤ規制区間でも走行できます。また、冬用タイヤの代表格であるスタッドレスタイヤは、基本的にどの雪道でも走行可能です。

 

(2)夏用・冬用タイヤの保管スペースが不要

オールシーズンタイヤが注目される2つ目の理由は、夏用から冬用へ、または冬用から夏用への履き替えが不要になるため、タイヤの保管スペースを削減できることです。

 

夏用・冬用タイヤを併用する場合、履き替えた後のタイヤを次の履き替えのタイミングまで保管するのが一般的です。ただし、自宅で保管する場合はタイヤ4本分の場所が一年を通して必要になり、ディーラーやカー用品店などで預かってもらう場合も保管サービス料が必要となります。なお、タイヤの保管はただ置いておくだけでは状態が悪くなるため、保管前にしっかり洗う、保管中は温度・湿度を適正に保つ、空気圧を調整する、といった手入れが必要になります。

 

オールシーズンタイヤの利用に伴い、保管スペースや保管料、手入れの手間がカットできることも利用者にとってはメリットと言えるでしょう。

 

(3)タイヤ交換の手間、費用が抑えられる

オールシーズンタイヤが注目される3つ目の理由は、夏用・冬用への履き替えが不要になる分、タイヤ交換の手間とそれに伴う費用が抑えられることです。

 

タイヤ交換はディーラーやタイヤ専門店、ガソリンスタンドに依頼するのが一般的で、交換にかかる時間はおよそ30分~1時間。交換にかかる時間自体は長くないものの、事前に予約する、予約した時間に車、タイヤを持ち込む、といった準備を含めると多少の手間はかかってしまいます。また、交換費用はタイヤ4本で4,000円程度となり、それが年2回あると一年で1万円ほどかかってきます。

 

オールシーズンタイヤは、時間や出費を節約したい方にとってもメリットがあるタイヤと言えます。

 

【コラム】オールシーズンタイヤに向いているのはこんな人

都市部に居住し、走行距離が少ない方は、オールシーズンタイヤのメリットを比較的受けやすいでしょう。都市部の場合は、寒冷地でなければオールシーズンタイヤでもある程度の積雪に備えられます。また、マンション住まいの方も多く、タイヤの保管スペースや保管料を削減できるのもポイント。加えて、車の利用が近場への通勤や買い物などに限られ、走行距離が少ないタイヤは、多い車に比べて表面の溝の摩耗が少なく、雪をしっかり掴むための機能が落ちにくいと言われています。

 

これらを総合すると、オールシーズンタイヤは都市部に在住で、走行距離・頻度が少ない方にとって、積雪のリスクに備えられ、かつ交換の手間やコストが下げられるのでおすすめです。年に数回雪が降るものの路面凍結には至らない地域にお住まいの方にとっても便利です。

 

3.オールシーズンタイヤのデメリットとは?

オールシーズンタイヤは突発的な気候の変化に備えられる、タイヤ交換の手間やコストを抑えられるといった特長がある一方で、使う方によってはデメリットと感じる部分もあります。最後にオールシーズンタイヤのデメリットや選ぶときの注意点についてご紹介します。

 

夏・冬の専用タイヤに比べると機能性が劣る

オールシーズンタイヤは、夏用・冬用の両方の機能を持ち合わせる一方で、専用タイヤに比べると機能性が劣る傾向にあります。例えば、夏用の専用タイヤのほうが乾いた路面や雨で濡れた路面を走るときのグリップ力が強い、冬用の専用タイヤのほうが雪や氷の上でのグリップ力が強い、といったことが挙げられます。

 

走行中にグリップ力を求める方や寒冷地に住んでいる方には、オールシーズンタイヤの性能に物足りなさやストレスを感じる可能性があるでしょう。

 

日本ではまだ製品の選択肢が限られる

オールシーズンタイヤは、欧米ではシェアが高く、種類も増えていますが、日本ではここ数年で国産タイヤメーカーが販売を始めたこともあり、製品の選択肢がまだ限られています。また、夏用・冬用タイヤではよく見られる、乗り心地や静寂性、燃費性能などのニーズに特化した製品もオールシーズンタイヤの中ではまだ少ないと言えます。

 

この先、オールシーズンタイヤの日本での需要がさらに高まれば、商品の種類やニーズに特化した製品が数多く開発されるでしょう。

 

【コラム】オールシーズンタイヤを選ぶときの注意点

オールシーズンタイヤであっても、スノーフレークマークが刻印されていなければ、冬用タイヤ規制の道路では走行できません。スノーフレークマークとは、米国材料試験協会(ASTM)が厳しい寒冷地でも走行性能を十分に発揮できることを証明するマークで、日本でもこのマークの有無が冬用タイヤ規制の通行基準となっています。

 

スノーフレークマーク

 

スノーフレークマーク対象のタイヤには、側面(サイドウォール)に上記のマークが刻印されています。ほかにも泥や雪の路面に対応できることを示す「M+S」や雪道に対応できることを示す「SNOW」という表記があるタイヤも冬用タイヤ規制の道路を走行することができます。

 

4.まとめ

オールシーズンタイヤとは、夏用と冬用タイヤの両方の機能性を兼ね合わせており、一年を通して走行できるタイヤを指します。通年で利用できることから、突発的な天候の変化に備えられる、交換の手間・費用を抑えられる、といった点で近年では国内でも注目されています。

 

一方で夏用・冬用の専門タイヤに比べると、機能性が劣る、製品の種類が少ない、といったデメリットもあり、購入を検討する際はメリット・デメリットをしっかり比較することが重要です。

あわせて読みたい


関連記事