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2020.09.30

お悩み解決

車が故障する前兆は?エンジン・エアコンの故障原因や対処法を解説

車に乗っているときに、普段とは異なる振動や音、においなどを感じたことはないでしょうか? 実は、それらは故障のサインかもしれません。 この記事では、故障が疑われる場合に車から発信されるサインとその原因や対処法について解説します。また、車の故障としてよくある症状についても、その症状別に原因や対処法をご紹介しています。

2020.09.30

1.車の故障が疑われる4つのサイン

車に乗っているとき、何らかの異変を感じたら、それは故障のサインかもしれません。まずは、車の故障が疑われる以下の4つのサインについて、原因や故障例をご紹介します。

 

 

普段とは異なる振動を感じる

走行中に普段とは異なる振動を感じたら、部品の劣化・破損や部品同士の摩擦が原因である可能性が高いため、故障を疑いましょう

 

振動している箇所によって故障の原因や症状が異なるので、まずはどの箇所が振動しているのか目星を付けることが重要です。振動している箇所は大きくボディハンドルアクセルブレーキの4つをイメージすると良いでしょう。

 

 

以下は、これら4つの箇所が振動するタイミングと振動する原因の一例です。

 

振動している箇所 振動を感じるタイミング 原因
ボディ ある速度に達したとき
  • ホイールアライメント※1のトラブル
ステアリング(ハンドル) ハンドルを切ったとき
  • ホイールバランス※2のトラブル
  • サスペンション※3のトラブル
アクセルペダル アクセルを踏んでいるとき
  • エンジンやトランスミッションのトラブル
ブレーキペダル ブレーキを踏み込んだとき
  • ブレーキシステムのトラブル

※1 ホイールアライメント:車体に対するホイール(タイヤ)の取り付け状態。角度や向き、位置など。車がまっすぐ走る、操作どおりに曲がる・止まるためには、適切なアライメントである必要がある
※2 ホイールバランス:タイヤとホイールの質量・重心のつり合い
※3 サスペンション:車体とタイヤをつなぐバネのようなパーツで、走行中に路面から受ける衝撃を吸収する役割を持つ

 

いずれのケースも詳しく点検する必要があるため、購入店や整備工場などの整備のプロがいる業者に相談してみましょう。特にアクセルブレーキが振動している場合は深刻なトラブルに発展するケースがあります。振動がひどいと感じたら無理に運転せずに安全な場所にいったん停車して、専門業者やJAFなどのロードサービスに症状を相談してください。

 

※JAFのロードサービスについて詳しくは→「JAF ロードサービスを呼ぶ

 

異音がする

車から異音がする場合、部品のがたつきや劣化・腐食による他の部品との接触が考えられ、その音がする箇所に故障につながる不具合が起こっている可能性があります。異音がする箇所は、主にエンジンルームドライブトレイン※1足回り排気系エアコンの5つが考えられます。

 

 

異音を察知し、大きなトラブルになる前に対処するには、異音の発生箇所とその音を把握することが重要です。例えば、エンジンルームから「キンキン・カンカン」という音がしたら冷却水不足によるオーバーヒート※2が、足回りから「コトコト・ゴトゴト」という音がしたらサスペンション周りの部品トラブルが想定されます。

 

※1:ドライブトレイン:エンジンから受けた動力をタイヤに伝えるためのパーツの総称

※2 オーバーヒート:エンジンが稼働する際に発する熱量が既定値を上回り、エンジンの機能に支障が出る状態

 

※異音の種類や原因・対処法について詳しくは→「【放置はNG】車の異音は故障のサイン!異音の原因や対処法を解説

 

異臭がする

車から普段感じない異臭がした場合、部品が何らかの理由で焦げたり、溶けたりしている可能性があります。また、ガソリンや排気ガスのにおいがひどい場合は、その周辺のシステムの損傷が考えられます。

車から発生する異臭は大きく分けて7種類です。以下の表では、においのタイプとその原因についてまとめています。

 

においのタイプ タイミング においがする原因
ツンと鼻を突くような刺激臭 走行中
  • オルタネーター※1のトラブル
ビニールが焦げるにおい

走行中

アイドリング中

  • 配線の発火
ゴムが焼けるにおい 走行中
  • タイヤのトラブル
  • ベルト類のトラブル
ガソリンのにおい 走行中
  • 燃料タンク周辺の損傷
排気ガスのにおい 走行中
  • 排気システムの破損
ワインのような甘いにおい 走行中
  • 冷却水タンクの損傷
  • 冷却水が循環するホースの損傷
金属がこすれたにおい 走行中
  • ブレーキシステムの過熱
  • クラッチディスク2の摩擦

※1 オルタネーター:エンジンの動力を利用して発電するパーツ。発電された電力はバッテリーやその他の補機類に使われる

※2 クラッチディスク:エンジンに動力を伝えたり、遮断したりする役割を持つクラッチを構成する一部品のこと

 

刺激臭ビニールゴムが焼けるにおいガソリンのにおいがした場合は、すぐに走行をやめて安全な場所に停車してください。購入店や整備のプロがいる専門の業者に症状を伝えて対処方法を確認しましょう。

 

警告灯が点灯している

警告灯が点灯している場合は、車に何らかの異常やトラブルが発生しているため、表示内容によっては故障を疑ったほうが良いでしょう。以下は、代表的な警告灯表示と表示の意味をまとめた一覧です。

 

すぐに停車し、専門業者やロードサービスに相談すべき表示

 

表示 表示名 表示の意味
水温警告灯(赤) 水温警告灯(赤)
  • 冷却水の温度が高過ぎる
油圧警告灯 油圧警告灯
  • エンジンオイルの量が不足
  • エンジンオイルの油圧が低下
AT警告灯 AT警告灯
  • ATフルードの温度が上がり過ぎ
ブレーキ警告灯 ブレーキ警告灯
  • ブレーキオイルの量が不足
  • サイドブレーキの解除忘れ
  • ブレーキ系統全般の異常
ハイブリッドシステム警告灯 ハイブリッドシステム警告灯
  • 車全体のシステム異常
充電警告灯 充電警告灯
  • バッテリーの異常
  • 充電系統(オルタネーターなど)の異常

なるべく早く購入店や専門業者に相談すべき表示

 

表示 表示名 表示の意味
ABS・ブレーキアシスト警告灯 ABS・ブレーキアシスト警告灯
  • ABSやその他のブレーキアシストシステムの異常
エンジン警告灯 エンジン警告灯
  • エンジンの異常
  • トランスミッションの異常
水温警告灯(青) 水温警告灯(青)
  • 冷却水の温度が低過ぎる

(走行・アイドリングを続けても表示が消えない場合)

「すぐに停車し、専門業者やロードサービスに相談すべき表示」に該当するものが表示された場合は、できるだけ安全な場所を見つけてすぐに停車してください。そのまま走行を続けると車が急に停止したり、操作が効かなくなったりする可能性があるためです。

 

「なるべく早く購入店や専門業者に相談すべき表示」に該当するものも、放置しておくと、いずれ大きな事故につながる可能性があるので、すみやかに点検や修理を行いましょう。

 

2.車の故障でよくある症状5つ【原因と対処法】

ここでは、車の故障としてよくある5つの症状について、その原因と対処法をご紹介します。

 

エンジンがかかりにくい

エンジンがかかりにくい、という症状を感じた場合は、バッテリーの電圧不足やエンジン関連装置の不良の可能性があります。症状の原因はモーターの回転音から判断できることもあります。原因によって対処法が異なるので、一度チェックしてみましょう。

 

回転音の状況 原因 対処法
回転音が弱い
  • バッテリーの電圧不足
  • 運転による蓄電
  • バッテリーの交換
回転音に異常なし
  • 燃料不足
  • 水温センサーのトラブル
  • 燃料噴射装置のトラブル
  • 燃料不足の場合は燃料補給
  • 水温センサーの修理
  • 燃料噴射装置の修理

回転音に異常がない場合は、単なる燃料不足か、水温センサー※1・燃料噴射装置(インジェクション)※2の故障が疑われます。水温センサーが故障した場合、エンジンの不調やオーバーヒートが起こる、燃料噴射装置が故障した場合、エンジンがかかりづらくなったり、パワーが落ちたりする可能性があります。いずれも放置しておくと、走行に支障をきたす可能性があるので、早めに専門業者に依頼して修理するのが良いでしょう。

 

※1 水温センサー:冷却水の温度を検知する装置

※2 燃料噴射装置(インジェクション):エンジンに燃料を噴射する装置

 

エンジンが止まる

走行中にエンジンが止まる、いわゆるエンストの症状が起こったら、電気系や燃料系、制御系が故障している可能性があります。故障の箇所はエンストの仕方によって見分けられ、それぞれ以下のような傾向があります。

 

  エンストの仕方 原因
電気系
  • 走行中に突然「ストン」とエンストする
  • エンジン内のトラブル(点火プラグの不具合など)
燃料系
  • エンジンが「ガクガク」と不自然な動きをした後、ゆっくりスピードが落ちてエンストする
  • 大きなカーブや急な坂の頂上付近など、車が傾いたときにエンストする
  • 燃料をエンジンに送る機器周辺の破損
制御系
  • アクセルを踏み込んだときにエンストする
  • アクセルから足を離したときにエンストする
  • 燃料センサー※1などの故障
  • バキュームセンサー※2などの故障

※1 燃料センサー:エンジン内部に噴射する燃料の量を調整するためのパーツ

※2 バキュームセンサー:エンジン内部に吸入する空気量を調整するためのパーツ

 

どの場合も走行に支障をきたすため、早めに専門業者に点検・修理してもらいましょう。エンストしてしまい、全くエンジンがかからない場合はJAFや保険会社のロードサービスを呼んで対処してもらいましょう。

 

走行中にエンストした場合は、ハザードランプを点灯し、できるだけ安全な場所に車を寄せてください。なお、エンストするとハンドルもブレーキも通常より重くなり、操作しづらくなってしまうので注意が必要です。

 

エアコンが効かない

エアコンが効かない場合、冷房と暖房で故障箇所や原因が異なります。以下は、冷房・暖房それぞれの不具合の原因です。

 

冷房 暖房
  • 冷媒ガスの不足
  • コンプレッサーの故障
  • エバポレーターの汚れ
  • エアコンフィルターの詰まり
  • サーモスタットの故障
  • 冷却水の不足

暖房が効かない場合、走行中に異変を感じてもすぐに冷却水の残量を確認してはいけません。冷却水は非常に高温になっているため、必ず停車してから十数分ほど時間を置き、温度がしっかり下がってからにしましょう。

 

冷房・暖房いずれの原因でも、基本的には整備のプロに点検、修理を依頼するのが無難です。なお、エアコンフィルターの交換や冷却水の補充などの処置であれば自分で対応する方もいます。

 

※エアコントラブル時の故障の見分け方や対処法について詳しくは→「【初心者向け】車のエアコンの使い方 ぬるい、嫌な臭いの対処法は?

 

バッテリーが上がる

バッテリー上がりも車のトラブルとしてよくある症状の一つで、使用する電力に対して蓄電された電力が不足したときに起こります。以下は、バッテリーが上がる原因の一例です。

 

バッテリーが上がる原因の一例

次の原因により蓄電量が減りバッテリーが上がる

 

  • ライトを点けっぱなしにしていた
  • 半ドアで放置してしまった(車内灯がついたままの状態)
  • 運転頻度が少ない(自然放電をリカバリーする充電が少ない)
  • バッテリーの寿命が近い

ライトの点けっぱなしや半ドア状態は、実は蓄電されたバッテリーの電力をじわじわと消費しています。この状態を放置すると、いざ走行するときにはバッテリーに必要な電力が残っておらず、バッテリー上がりが起こります。

 

なお、バッテリー上がりは放っておいても自然に回復しないので、専用の機器で充電する、バッテリー自体を交換する、といった対処が必要です。また、出先でバッテリーが上がり、充電や交換がその場でできない場合はロードサービスを活用し、現場に呼んで対処します。

 

※バッテリーが上がったときの対処法やバッテリー上がりを防ぐための対策について詳しくは→「車のバッテリーが上がったときの対処法は? 原因や防止策、寿命も!

 

タイヤがパンクする

走行に支障をきたすという意味では、タイヤのパンクも車の故障の一つです。異物が刺さる、障害物にぶつかる、といった走行中のトラブルを原因とするケースと、空気圧が低すぎる・高すぎる、タイヤのゴムが劣化している、といったメンテナンス不足を原因とするケースがあります。

 

走行中にパンクした場合は、近くの安全な場所に停車してください。急に減速すると、損傷がひどくなる可能性があるので、ゆっくり停車する必要があります。その場で応急処置できない場合は、ロードサービスに連絡して対応してもらいましょう。

 

※タイヤがパンクしたときの対処法やパンクの防止策について詳しくは→「【状況別の対処法】車のタイヤがパンクしたかも… 費用相場や原因も

 

3.まとめ

車に乗っていて、普段なら感じないような振動や音、においがした場合は、故障を疑ってみましょう。それらのサインを見過ごさずに、適切な対処を取ることで大きなトラブルを未然に防ぐことができます。また、不具合が起きてなくても、いずれトラブルにつながる可能性があるため、念のために購入店や専門の業者に点検してもらっておくと安心です。

 

一方で、故障を未然に防ぐためには、メンテナンスを怠らないことも重要です。車検だけではなく、1年に1回の定期点検も必ず受けてくださいね。

 

※定期点検のルールや費用相場について詳しくは→「【車のトラブル】定期点検の期間が過ぎた……対処法や業者別の比較も

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