
1.車のコーティングをするメリットとは
コーティングをするメリットは、主に見た目の良さと、汚れを防ぐことです。
新車の美しさを保てる
コーティングをすることで、新車時のボディの美しさを長く保つことができます。最初は塗装そのものの状態が良いため雨水の跡や汚れがつきにくいですが、日光や風雨にさらされることで次第に曇りや汚れが目立ってしまいます。新車購入時にコーティングをすると一番良い状態でツヤ出し・保護ができ、劣化を遅らせることが可能です。
汚れや傷をつきにくくする
コーティング剤は保護膜を形成するため、ワックスと比べて耐久性が高く、汚れが付着しにくいのが特徴です。また、コーティング剤により多少の凹凸は埋まるため、日常の運転でいつの間にかできているような小さな傷を消すことができます。
洗車がラクになる
コーティングの撥水効果や防汚効果により汚れがこびりつきにくく、結果的に洗車での手入れが楽になります。特に自分で洗車を行う場合、頑固な汚れがついていると手間がかかりますので、コーティングをするメリットは大きいでしょう。
2.カーコーティングの種類と特徴
このようにさまざまなメリットがあるコーティングですが、自分の車の使い方に合ったものを選択することで、より効果を実感しやすくなります。ここでは水や汚れの「はじき方」のタイプと、コーティング剤の種類について説明します。
親水タイプ・撥水タイプ
カーコーティングには、水になじむ「親水タイプ」と、水をコロコロとはじく「撥水タイプ」があります。
親水タイプは、水が面になって表面を流れていくため、雨などと一緒に汚れが落ちやすくなります。水玉が残りにくいため、乾いたときに跡が残ることも防げます。
一方撥水タイプは、水玉がボディ表面を転がって落ちるため、見た目にコーティングの効果を実感しやすいといえます。走行中も水分を飛ばしやすいですが、水滴ができる分乾いたときに跡ができることがあります。
親水タイプ | 撥水タイプ | |
---|---|---|
水の流れ方 |
面になって流れる |
水玉になってコロコロはじく |
メリット |
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|
デメリット |
水が集まるため汚れがたまることがある |
水滴ができるため乾いたときの跡(ウォータースポット)がつきやすい |
向いている車・環境 |
|
|
コーティングの種類
親水・撥水タイプとは別に、コーティング剤の成分や性質によるタイプもあります。
ガラスコーティング
ガラスコーティングは、ポリシラザンや低分子シランなどのガラス成分を原料としており、車表面にガラス皮膜を形成するコーティング剤です。硬度や滑らかさに優れており、塗装を保護する力が高いのが特長です。高品質な分、費用は高めの傾向がありますが、効果は数年程度と他のタイプに比べて持ちが良いというメリットもあります。
ガラス系コーティング
成分の一部にガラス成分を含んでいるコーティング剤です。ガラス成分の働きで丈夫ですが、有機物であるフッ素などのポリマー(樹脂)成分が入っており、ガラスコーティングより劣化が進みやすいのがデメリットです。成分の割合は商品により異なるため、気になる場合は説明書などを確認してみましょう。
ポリマー系コーティング
フッ素やテフロンなどのポリマーを原料とするコーティング剤です。こちらも皮膜を形成し、光沢を出すことができます。防汚効果も高いですが、成分が有機物のため雨や紫外線の影響を受けやすく、効果の持続期間は数カ月程度です。
3.車にコーティングを施すには
実際にコーティングを行う場合は、お店に依頼するか、自分でやる方法があります。新車購入時や、品質・持ちの良さを重視するならお店で塗装してもらうことをおすすめします。ひとまず細かい傷を目立たなくしたいなど手軽に行いたい場合は自分でやっても良いでしょう。
専門店に依頼
ムラを残さずしっかりとコーティングしたい場合は、ガソリンスタンドやディーラーなど、車の専門店に依頼しましょう。洗車とコーティングがセットになっていることが多く、汚れを落とした状態で施工してもらえます。
費用は2万円~8万円程度で、コーティングのレベルにより差があります。高品質なコーティングは高額になりますが、その分洗車の回数が減るなどメンテナンスが楽になるため、3~5年間のトータルの出費を比較することをおすすめします。
コーティング施工は数時間で終わるものもありますが、メニューによっては1日車を預ける必要があることも。コーティングを依頼するときは、事前に予約するなど余裕をもって行いましょう。
自分でコーティングする場合
自分でコーティングを行う場合は、洗車の時間も含めて丸1日時間を確保しましょう。コーティング直後は濡らしてはいけないため、屋根がない場合晴天の日に行うようにします。汚れや油分の上からコーティングをしてしまうと効果が得られなかったり、うまく定着しなかったりするため、しっかりと下地処理を行うことが肝心です。
※洗車のやり方について詳しくは→【初心者向け】洗車のやり方を解説 あなたは洗車機派?手洗い派?
洗車だけの場合は最後に水分を拭き取って完了にしても良いですが、続けてコーティングを行う場合は「鉄粉除去」と「脱脂」を行うと、コーティング剤がボディに密着しやすくなります。
鉄粉(鉄分が含まれる細かいゴミ)は、粉じんや砂、鳥のフンなどが元になり、ボディ表面に付着しています。鉄粉が食い込んでいるような状態のため、洗車だけでは落としきれず表面がザラザラしてしまいます。専用の粘土や洗剤を使って落としましょう。
最後に、ワックスや過去のコーティング剤、カーシャンプーなどに含まれていた油分を落とす「脱脂」を行います。脱脂剤を柔らかいマイクロファイバークロスなどに染み込ませ、ボディを拭きます。その後何もついていない乾いたクロスで拭き上げましょう。
拭き取りが完了したら、いよいよコーティングに取り掛かります。スプレータイプ、液体を塗るタイプがあるので、使いやすいものを選びましょう。いずれの場合も製品の使用方法に従い、ムラができないよう狭い範囲から丁寧に塗布しましょう。
塗り終わったらライトで照らして表面を確認し、ムラがあれば塗り直します。作業が完了したら、皮膜が硬化するまで待って完了です。硬化には半日ほどかかることもありますので、コーティング後は不用意に触れたりしないよう気をつけてください。
4.車のコーティングに関するQ&A
せっかくコーティングを施したら、できるだけ長く効果を保ちたいものです。ここではカーコーティングに関するよくある疑問にお答えします。
コーティング後に洗車機を使っていい?
コーティングの種類によって異なりますので、施工したお店に確認しましょう。丈夫で問題なく使えるものもあれば、コーティングが剥がれてしまったり、細かい傷がついてしまったりするケースもあります。
ワックスは必要ないの?
コーティング後、ワックスを塗る必要はありません。基本的にコーティング剤はワックスより性能が高く、「ツヤを出す」というワックスの機能も兼ね備えています。また、コーティング剤の上にワックスを重ねてしまうと、かえって汚れの付着や劣化の原因になってしまうこともあります。
コーティングしたのに水垢ができるのはなぜ?
車表面にできる白っぽい水滴の跡は、水道水や雨水に溶け込んでいる成分が、水分が蒸発した後に残っているためにできます。水滴が付着したまま自然乾燥すると、コーティングの上に成分が残ってしまうため、水垢となってしまいます。水分を放置せず拭き取ったり、必要に応じて洗車したりして対策しましょう。
5.まとめ
車のコーティングには、水のはじき方のタイプと、コーティングの種類の違いがあります。それぞれメリットや費用感が異なりますので、車の保管場所や洗車の頻度を考えて選びましょう。丈夫なコーティングはその後数年のメンテナンスが楽になるため、長期的なコストを踏まえて検討するのがおすすめです。
車のプロが常駐しているENEOSの「Dr.Drive」では、高品質なカーコーティングをご提供しています。キレイ・快適な走行を続けたい方は、ぜひご検討ください。
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