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2021.03.12

お悩み解決

ABSは車のどんな機能?正しい使い方と警告灯が点灯したときの対処法

ABSという言葉自体は知っているものの、その機能やABS警告灯との関係などは理解していない方も多いのではないでしょうか?この記事では、ABSの機能や仕組み、正しい使い方について解説します。また、ABS警告灯が出る原因や対処法についてもご紹介しています。

2021.03.12

1.ABSは車のどんな機能?

ABSはアンチロック・ブレーキ・システム(Antilock Brake System)の略称で、今ではほとんどの車に搭載されている機能です。まずはABSの機能や警告灯が表示されたときの対処法について解説します。

 

ABSとはタイヤを完全にロックしない機能

ABSは急ブレーキのような強いブレーキをかけたときに、完全にタイヤをロックせず、ハンドル操作がある程度可能な状態を保つための機能です。ABS機能が実装される前は、走行中に急ブレーキをかけるとタイヤがロックしてしまい、ハンドル操作ができずに障害物や対向車と衝突するリスクがありました。ABSの機能はこれらの重大な事故を防ぐことに役立つとして多くの車に搭載されています。

 

ABS作動イメージ

 

ABSはタイヤのロックを回避できるので、雪道や凍結した路面でのスリップ防止にも効果的です。ただしABSが作動すると、ブレーキを踏んでから完全に停車するまでの距離である制動距離が長くなることがあります。スピードを出し過ぎる、カーブでの減速が不十分、といった運転をしない心掛けが大切です。

 

ABS警告灯が点灯したときの対処法

ABS警告灯が点灯したときはABSが作動しない可能性があるので、車間距離を空ける、スピードを出しすぎないなどの急ブレーキをかけない走行を心掛ける必要があります。また、走行機能には異常がないのでそのまま走行を続けられますが、なるべく早くディーラーや整備工場で点検して修理してもらうことをおすすめします。ABS警告灯が出る原因については「ABS警告灯が出る原因2つ」で詳しく説明しています。

 

ABSの正しい使い方

ABSを作動させた状態で安全に静止するには、ABSが効いても慌ててブレーキを緩めずにブレーキペダルを踏み続けましょう。「ガガガ」という音が出たり、ブレーキペダルに振動が伝わったりしますが、ABSが正常に作動している証拠なので車が停止するまでそのまま踏み続けてください

 

また、ABSの作動にはブレーキを強く踏む力が必要だったことから、とっさに強く踏み込めない人はABSを作動できないというケースもありました。しかし、最近の車にはBAS(ブレーキアシストシステム)が装着されているので、以前よりも作動しやすくなっています。BASは急ブレーキ時に踏み込む力をアシストするもので、強く踏める人と同程度のブレーキ力を実現します。

 

2.ABSの仕組みは?警告灯が点灯する原因とは?

ここでは、ABSの機能が作動する仕組みとABS警告灯が点灯する原因をご紹介します。

 

ABSの仕組み

ABSは、タイヤの回転数をセンサーによって計測し、回転が停止しそうなタイヤを検知することで、ブレーキを緩める仕組みになっています。ABSを構成する主なパーツは、(1)各車輪の回転数を計測する車輪速センサー、(2)ブレーキの油圧を調整するバルブ、(3)制御コンピューターの3つ。以下は、ABSが作動するときの各パーツの動きと流れです。

 

1.ブレーキを強く踏み込むと、車輪速センサーがロックしそうなタイヤを検知する。
2.制御コンピューターが油圧を調整するバルブを開き、ブレーキを弱める。
3.車輪が回転し始める。
4.車輪の回転が速くなると制御コンピューターがバルブを閉じて、ブレーキを強める。

ABSの機能は、車が停車するまで2~5の動作を繰り返します。この一連の流れでは、ポンピングブレーキと同じことが行われています。ポンピングブレーキとは、数秒間に複数回ブレーキを踏み、制動距離を縮めるために使われる運転技術です。

 

なお、ABS作動時にはポンピングブレーキをしてはいけません。ABS作動時にしてしまうと、ポンピングブレーキを二重で行う状態になりABSが正常に働かないので制動距離が長くなってしまいます。ABS作動時はブレーキペダルを踏み続けてください

 

ABS警告灯が点灯する原因2つ

急ブレーキを踏んでいないのにABS警告灯が点灯する原因は、ABS系統の不具合と、電球切れのようなABS系統以外の不具合の2つの側面から考えられます。以下で、それぞれの具体的な原因や修理費用について見ていきます。

 

なお、原因がどちらであっても、緊急時にABSが作動しない危険性があるので、ディーラーや整備工場に持ち込んで原因を特定し、必要があれば修理しましょう

 

ABS系統の不具合

ABS系統の不具合とは、車輪速センサーや油圧を制御するコンピューターなどの機器が正常に作動しないことを指します。具体的には、車輪速センサーが汚れによって機能しない、油圧を制御するコンピューター内に断線があるといったケースです。

 

修理費は、車輪速センサーの不具合であれば数万円程度、ABSそのものに不具合がある場合は10万円以上かかることもあります。ただし、車によってはリコール対象となっていることもあるので、一度ディーラーに確認してみましょう。

 

ABS系統以外の不具合

ABS警告灯は、ABS系統以外の不具合によって点灯することもあります。具体的には、ブレーキランプの電球切れやバッテリーの電圧低下などです。

 

点検費用の相場は数千円。ランプの電球切れであれば自分で確認できますが、バッテリーの電圧低下など自分で確認が難しいケースもあるので、ディーラーや整備工場に持ち込んで原因を特定するのがおすすめです。

 

【コラム】ABSが故障していると車検に通らない?

2017年2月から、ABS警告灯が点灯・点滅していると車検を受けられなくなりました。審査時における車両状態の要件を満たしていないと判断されるためです。車検前に、確実に修理してから持ち込むようにしましょう。もし修理費が高額になるようであれば、車を買い替えるのも一つの手です。

 

また、ABS警告灯以外にエアバッグ、ブレーキ、エンジンの警告灯が出ている場合も車検を受けられません。以下は、警告灯が点灯していると車検を受けられないマークの一例です。

 

警告灯一覧

 

3.まとめ

ABSは、急ブレーキ時にタイヤがロックすることを防ぎ、ハンドル操作で障害物を回避する可能性を高める機能です。ABSが作動したときは、車が止まるまでブレーキペダルから足を離してはいけません。

 

また、ABS警告灯はABS系統、もしくはそれ以外に不具合があるときに出ます。ABS警告灯が出たら、ディーラーや整備工場などに持ち込んで、一度状態をよく見てもらいましょう。

 

※車の他の警告灯や意味について詳しくは→「車の警告灯一覧を紹介|警告灯の重要性、種類と意味も

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